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【お勧め図書】◆徳島県立高校入試問題出典◆

『星に願いを、そして手を。』 青羽 悠 集英社文庫



中学三年の祐人は、いつも薫、理奈、春樹とプラネタリウムのある科学館で過ごしていた。宇宙に憧(あこが)れる四人は似た夢を持ち、同じ高校に進む。だが、月日が経ち、祐人は逃げた。夢を諦めて町役場で働く彼は科学館を避け、幼馴染(おさななじみ)の三人をも避け続ける。ところが、館長の訃報(ふほう)を受けて三人に会うことに。そこで科学館の閉鎖を知り…。瑞々(みずみず)しい筆致(ひっち)で描かれる青春群像劇(ぐんぞうげき)。第29回小説すばる新人賞受賞作。

*憧れる=この人や心をひく物事こそ、理想だと、吸い寄せられるように心を寄せる。
*幼馴染=幼い頃から仲が良い人、あるいは物心ついたときからの顔馴染み。
*訃報=人の死亡の知らせ。
*瑞々しい=若々しく新鮮である。
*筆致=絵や文字などの筆づかいのおもむき。また、文章の書きぶり。
*群像劇=それぞれ独立した物語を持った、複数の登場人物によって進行していく創作作品の総称。



『能 650年続いた仕掛けとは』 安田 登 新潮新書



なぜ650年も続いたのか。足利義満、信長、秀吉、家康、歴代将軍、さらに、芭蕉に漱石までもが謡(うた)い、愛した能。世阿弥(ぜあみ)による「愛される」ための仕掛けの数々や、歴史上の偉人(いじん)たちに「必要とされてきた」理由を、現役の能楽師が縦横(じゅうおう)に語る。「観(み)るとすぐに眠くなる」という人にも、その凄(すご)さ、効能、存在意義が見えてくる一冊。その真髄(しんずい)をわし摑(づか)みにできる、類書(るいしょ)なき最強入門書!

*謡う=音楽的な高低やリズムをつけて発声すること。
*偉人=すぐれた業績を成し遂げた人。偉大な人。
*縦横=思いのままに振る舞うこと。また、そのさま。自由自在。
*真髄=物事の最もかんじんな点。その道の奥義。
*わし掴む=ワシが獲物をつかむように、手のひらを大きく開いて荒々しくつかむこと。
*類書=内容などが似ている書物。同種類の書物。



『枕草子』 清少納言 岩波文庫



冷静で細やかな観察、才気煥発(さいきかんぱつ)な筆致によって、わが国随筆文学を代表する一書として、本書はあまりにも有名である。一段一段の文章から、平安時代の生活と感覚の具体相を、万華鏡(まんげきょう)を見るようにうかがい知ることができ、また筆者と中宮定子(ちゅうぐうていし)との美しい魂の触れあいが、この草子の文学的香気(こうき)をいっそう高めている。

*才気煥発=すぐれた才知の働きが盛んに現れること。また、そのさま。
*中宮定子=平安時代の人物。 第66代一条天皇の皇后・藤原定子(ふじわらのていし/さだこ)のこと。
*香気=よいにおい。

【お勧め図書】◆山口県立高校入試問題出典◆

『ナイスキャッチ!Ⅲ』 横沢 彰 新日本出版社



怪我(けが)で部活を休んでいた堂島先輩が復帰した。先輩の代役で野球部に入部したこころ。自分の居場所はもうないのか。こころは堂島先輩にキャッチャーマスクを差し出す。「対決しないか」先輩は真顔で言った――。勝つことなんてあり得ないとしても、必死で練習してきた成果を試してみたい。こころは、覚悟を決めてうなずいた。



『はじまりの社会学 問いつづけるためのレッスン』 奥村 隆 ミネルヴァ書房



社会が他でもありうる可能性を開く15の〈問い〉による社会学入。
自分自身の〈問い〉を発見し、手放さずに考えつづけるにはどうしたらよいか、社会が他でもありうる可能性を開く
新たな社会学的想像力への入門書。



『日本随筆大成 第1期 第18巻』より「閑田次筆(かんでんじひつ)」 伴 蒿蹊 吉川弘文館



江戸後期の随筆。4巻。伴蒿蹊(ばんこうけい)著。文化3年(1806)刊。「閑田耕筆(かんでんこうひつ)」の続編。紀実(きじつ)・考古(こうこ)・雑話(ぞうわ)に分類、古物・古風俗の図を入れて収める。

*伴 蒿蹊(ばんこうけい)=江戸後期の国学者。名は資芳(すけよし)。別号閑田子(かんでんし)。近江(おうみ)の人。京都で武者小路実岳(さねたか)に歌文を学ぶ。和歌に長じ、小沢蘆庵(おざわろあん)、澄月(ちょうげつ)、慈延(じえん)とともに平安四天王の一人。

*考古=遺跡・遺物によって過去の文化を研究すること。
*雑話=とりとめもない話。雑談。
*近江=近江国は、かつて日本の地方行政区分だった令制国の一つ。



『中国古典小説選12』より「笑林(しょうりん)」 邯鄲淳(かんたんじゅん) 明治書院



中国の最古の笑話(しょうわ)集。三国時代の魏(ぎ)の邯鄲淳の撰(せん)とされる。3巻。

*邯鄲淳=中国、三国時代の魏の書家、文学者。潁川(えいせん=河南(かなん)省) の人。
字、子叔。曹操(そうそう)に取立てられ、曹丕 (そうひ) のとき博士、給事中(きゅうじちゅう)になったが、そのときには 90歳をこえていたという。儒者として名があり、また中国最古の笑話集『笑林』の著者とされる。
**給事中=中国の古い官名。秦漢時代には、宮中の事務に任じたが、唐以後は王命を下官に伝える要職となり、明清には監察(かんさつ)の職となった。
**監察=情況を見届けて察知すること。特に、視察し監督すること。
**情況=その場のありさま。あることの動きとの関連においてながめられた、ある場面のありさま。
**察知=見聞きしたことから相手の様子や出方をおしはかって知ること。
*撰=詩や文章を作る。/編集・著述する。

【お勧め図書】◆広島県立高校入試問題出典◆

『我鬼』 菊池 寛(かん) 春陽堂



*菊池寛=1888年生まれ、1948年没。小説家・劇作家。香川の生まれ。本名、寛(ひろし)。第三次・第四次「新思潮」同人。文芸家協会の設立に尽力(じんりょく)し、雑誌「文芸春秋」を創刊(そうかん)。のち、芥川賞・直木賞を制定した。
代表作:
『父帰る』(1917年、戯曲)『忠直卿行状記(ただなおきょうぎょうじょうき)』(1918年)
『恩讐(おんしゅう)の彼方(かなた)に』(1919年)『真珠(しんじゅ)夫人』(1920年)

*尽力=ある目的の実現のために、力を尽くすこと。
*創刊=新聞・雑誌などの定期刊行物を新たに発行すること。



『雑草はなぜそこに生えているのか』 稲垣 栄洋 ちくまプリマー新書



「抜いても抜いても生えてくる、粘(ねば)り強くてしぶとい」というイメージのある雑草(ざっそう)だが、実はとても弱い植物だ。それゆえに生き残りをかけた驚くべき戦略をもっている。厳しい自然界を生きていくそのたくましさの秘密を紹介する。

*粘り強い=よくがんばる
*戦略=戦争に勝つための総合的・長期的な計略。



『唐詩選〈中〉』 高木 正一 朝日選書



玄宗(げんそう)の開元(かいげん)から杜甫(とほ)が亡くなる頃までをいう盛唐(せいとう)。国運が盛え、和平・太平全盛のこの期に活躍した李白、王維らの豊かな抒情(じょじょう)と高い格調をもった詩の数々を紹介する。再刊。

*玄宗=中国、唐の第6代皇帝。在位712~756。
*開元=基礎を築くこと。特に、国を始めること。
*盛唐=中国、唐代の文学史を4期(初唐→ 盛唐→中唐→晩唐)に区分した、その第2期。
*国運=その国の運命。また、その国の勢い。
*和平=仲直りして平和になること。また、平和。
*太平=泰平=世の中がよく治まって平和なこと。
*抒情=感情を述べ表すこと。
*格調=詩歌・文章・演説などの構成や表現から生じる全体の品格。



『古典落語③』 落語協会編 時代小説文庫



長屋(ながや)が江戸の庶民を代表するものであれば、長屋を舞台にしてくりひろげられる種々の笑いは、江戸落語の華(はな)である。「今なんどきだい?」で知られる三代目桂三木助(かつら みきすけ)「時そば」、五代目古今亭志ん生(ここんてい しんしょう)が好んで演じた「火焔太鼓(かえんだいこ)」など十三篇を収録。お馴染(なじ)みの長屋の世界を舞台に描いた長屋ばなしの決定版!!当時の枕(まくら)もそのまま収録、時代を超えて魅了(みりょう)し続ける名人芸をご堪能下さい。『古典落語』シリーズ“復刊”第二弾。

*長屋=仕切って多くの世帯が住めるようにした、棟(むね)つづきの細長い形の家。
*華=はでで、はなやかなこと。
*お馴染み=なじむこと。なれ親しむこと。
*枕=落語の本題に入る前のちょっとした話。
*魅了=すっかり相手の心を引きつけて夢中にさせてしまうこと。

【お勧め図書】◆島根県立高校入試問題出典◆

『大人になるっておもしろい?』 清水 真砂子 岩波ジュニア新書



自分を信じきれず、個性や“らしさ”を探しながらも一方で人と違わないことにこころを砕(くだ)く若者たち。大人になる直前のとまどいや悩みは尽(つ)きず、未来に希望を思い描くのも難しい。そんな10代に魂(たましい)を揺さぶる数々の物語を通して悩むこと、傷つくことを怖れず、もっと伸びやかに自由に生きよう!と呼びかける青春の羅針盤(らしんばん)となる一冊。



*羅針盤=針(=羅針)によって、方位、特に船や航空機の進路を測る道具。
→(比喩的に)進むべき道を示すもの。
**比喩=何かを他の何かに置きかえて表現すること。



『ある男』より「一両札」 木内 昇 朝日新聞出版



明治揺籃期(ようらんき)、薩長が牛耳る(ぎゅうじる)中央政府の施策に翻弄(ほんろう)される地方の男たちの姿を描く。「一両札(いちりょうさつ)」は、老いた細工(さいく)職人が元佐幕派(もとさばくは)の男達から贋札(がんさつ)づくりを頼まれ、意地で引き受ける話。中央の地方支配がはじまった時期のうねりを骨太(ほねぶと)に描ききった、直木賞作家四年ぶりの傑作短篇(たんぺん)集。

*揺籃期=物事の発展する初期の段階。
*牛耳る=集団などを、中心になって支配する。
*翻弄=思いのままに相手をもてあそぶこと。
*細工=手先を働かして細かい物を作る仕事。その結果作られた物。
*佐幕派=動乱の幕末期によく使われた言葉で、「幕府を補佐する」の意。
*贋札=偽造(ぎぞう)した紙幣。にせさつ。
**偽造=にせものをつくること。
*骨太=組立てがしっかりしていたり気骨があったりするさま。
**気骨=自分の信ずることを貫(つらぬ)こうとし、容易に人に屈服しない、強い心。



『伊勢物語』 笠間文庫



平安時代中期の歌物語。作者,成立年未詳。在原業平 (ありわらのなりひら) を思わせる男を主人公とした和歌にまつわる短編歌物語集。原文と現代語訳を対照配置、原文を味わうもよし、訳で内容理解を深めるもよし。全文収載。解説・系図・和歌初句索引・本文調査論文付き。



*在原業平=平安時代前期~中期の歌人。六歌仙,三十六歌仙の一人。阿保 (あぼ) 親王の第5子。

【お勧め図書】◆岡山県立高校入試問題出典◆

『流鏑馬ガール! 青森県立一本杉高校、一射必中!』 相戸 結衣 ポプラ文庫ピュアフル



疾走(しっそう)する馬に乗ったまま的(まと)に向かって矢を射る「流鏑馬(やぶさめ)」がさかんな青森県十和田市。そこに住む弓道部の舞衣子は、東京からやって来た同級生で、元・弓道の国体選手の美鶴に入部を勧めるも断られてしまう。実は美鶴は、四年前に桜流鏑馬で優勝した舞衣子の雄姿(ゆうし)に憧(あこが)れ、流鏑馬をやるために十和田に来ていたのだった。「一緒に流鏑馬をやろう」と言う美鶴だが、舞衣子にはあるトラウマがあって―。流鏑馬に挑む女子高生ふたりの爽(さわ)やかな感動青春ストーリー!

*疾走=非常に速く走ること。
*流鏑馬=疾走する馬上から鏑矢(かぶらや)を射流して的を射る競技。
*雄姿=雄々しく立派な姿。



『ヒトの見ている世界 蝶の見ている世界』 野島 智司 青春新書インテリジェンス



人間には見えない色が見える「チョウ」や「鳥」、夜目(よめ)が利く「ネコ」、速く動くものは見えない「カタツムリ」など、同じモノを見ていても見え方が違う生き物たち。そんな彼らの「見えている世界」を通じて、この世の中がいかに多様な世界で満ちているか、私たち人間はその“ほんの一部”しか見えていないかを教えてくれる、読むほどにワクワクする科学エンターテイメント!

*夜眼=夜間に物を見ること。その目。
*多様=いろいろの違った様子(をしたものがあること)。さまざま。



『古典のすすめ』 谷 知子 角川選書



『古事記』に描かれたダイナミックな生命の誕生、『曾根崎心中(そねざきしんじゅう)』の悲しく切なく熱い恋、『徒然草(つれづれぐさ)』の輪転(りんてん)する死生観、『宇治拾遺物語(うじしゅういものがたり)』にみる差別と崇拝(すうはい)など、古典作品に描かれた日本人の哲学を縦横無尽(じゅうおうむじん)に解説。長年読み継がれてきた日本の古典は示唆(しさ)に富み、私たちが生まれてから死ぬまで、人の長い一生で苦難に出会ったとき、きっと意外な方向からの視点を与えてくれる。教科書に描かれることのない古典の豊穣(ほうじょう)な世界を味わう。

*輪転=輪(わ)がまわること。輪のように、まわること。
*崇拝=偉い人だとして、あがめること。
*縦横無尽=自由自在に物事を行うさま。
**自由自在=どのようにでも思いのままにできるさま。
*示唆=それとなく教えること。また、暗にそそのかすこと。
*豊穣=五穀がゆたかにみのること。
**五穀=五種の主要な穀物。米・麦・あわ・きび・豆。転じて、穀物の総称。



『作庭記』 武井 次郎、マーク・ピーター・キーン チャールズ・イー・タトル出版



本書は平安時代に書かれた世界最古の庭園書、作庭(さくてい)記の英訳版です。作庭記の英訳に加え、本書を理解するのに役立つ歴史、文化の英文解説も付いています。

*作庭=庭園を作ること。 造園(ぞうえん)。



『漢文塾 漢字文化の魅力』 田部井 文雄 明治書院



日本古来より現代まで読み継がれてきた中国の古典の中から、名作・名文と呼ばれるものを集成。漢詩・漢文学習の入門的手引書として最適の書。原文・書き下し文・語注収載(ごちゅうしゅうさい)の本文編、現代語訳・補説の解説編の2冊組。

*書き下し文=漢文を日本語として意味がわかるように漢字かな交じりで書き改めたもの。
*語注=文章や専門用語について補足・説明・解説するための文書や語句。
*収載=書物や資料などにのせること。
*補説=補って説明すること。その説明。



『論語』 角川ソフィア文庫



『論語』は、日本人にもっとも愛されてきた中国の古典。2500年前に生きた孔子が残した言葉には、どんな時代にも共通する「人としての生きかた」の基本的な理念が凝縮(ぎょうしゅく)されている。短くテンポのよい言葉のリズムと、音の響きを楽しみながら味わう、中国古典入門の一冊。

*凝縮=こり固まってちぢまること。趣旨・内容などを一点に集中させること。

【お勧め図書】◆鳥取県立高校入試問題出典◆

『キラキラ共和国』 小川 糸 幻冬舎



亡き夫からの詫び状(わびじょう)、憧れ(あこがれ)の文豪(ぶんごう)からのラブレター、大切な人への遺言(ゆいごん)…。祖母の跡を継ぎ、鎌倉で文具店を営む鳩子のもとに、今日も代書(だいしょ)の依頼が舞い込みます。バーバラ婦人や男爵(だんしゃく)とのご近所付き合いも、お裾分け(おすそわけ)をしたり、七福神(しちふくじん)巡りをしたりと心地よい距離感。そんな穏やかで幸せな日々がずっと続くと思っていたけれど。『ツバキ文具店』続編。

*詫び状=謝罪(=罪やあやまちをわびること。)の意(=心の動き。心に思っている事。考え。きもち。)を記した書状。
*憧れ=あこがれること。理想とする物事に強く心が引かれること。
*文豪=非常にすぐれた文芸家。
*遺言=自分の死後のために、財産の処置などを言い残すこと。また、その言葉。
*代書=他の人に代わって文書を書くこと。代筆。
*お裾分け=よそからもらった物や利益を、更にほかに分けること。その分けたもの。
*七福神=福をもたらすとして日本で信仰されている七柱(ななはしら)の神。
一般的には、恵比寿(えびす)、大黒天(だいこくてん)、福禄寿(ふくろくじゅ)、毘沙門天(びしゃもんてん)、布袋尊(ほていそん)、寿老人(じゅろうじん)、弁財天(べんざいてん)とされている。



『学びとは何か 〈探究人〉になるために』 今井 むつみ 岩波新書



「学び」とはあくなき探究(たんきゅう)のプロセスだ。たんなる知識の習得や積み重ねでなく、すでにある知識からまったく新しい知識を生み出す。その発見と創造こそ本質なのだ。本書は認知科学の視点から、生きた知識の学びについて考える。古い知識観―知識のドネルケバブ・モデル―から脱却するための一冊。

*探求=ある物事をあくまで捜して得ようと努めること。
*認知科学=「心とは何か,心はどのように働く. のか」という疑問を追求する学問分野のひとつ。



『御伽草子』 岩波文庫



鉢(はち)かづき、一寸法師(いっすんぼうし)、物くさ太郎。いつしか記憶にとどめている主人公たち。室町から江戸にかけておびただしく作られたこの種の物語は、とりわけ婦女子(ふじょし)に読まれ耳をそばだたせ、あるいは絵によって目を楽しませた。本書には、江戸中期大阪の書肆(しょし)(渋川)が、主たる草子二十三篇を選び刊行したものと、挿絵(さしえ)二百余葉(よう)のすべてを収める。

*そばだたせる=(耳を)かたむける。(目を)みはる。注意力を集中させる。
*書肆=書店。本屋。
*挿絵=新聞や雑誌の紙面に挿し入れる、記事に関連のある絵。読み物などの文章に添えられる絵。
*葉=木の葉や紙など、薄いものを数えるのに用いる単位。



『日本の古典をよむ(15) 宇治拾遺物語・十訓抄』より「十訓抄」 小学館



日本の古典文学のベストセラーが現代語訳と原文でよめる『日本の古典をよむ』シリーズ第5回配本。読んでびっくり!の面白い説話の宝庫『宇治拾遺物語』と、教科書で作品名は習うけれど、現代語訳がほとんどなかった『十訓抄』をお届けします。 誰もが知ってる「こぶとり爺(じい)さん」「雀(すずめ)の恩返し」「わらしべ長者(ちょうじゃ)」や、芥川龍之介作「鼻」の話が『宇治拾遺物語』に出てくることをご存じですか?滑稽話(こっけいばなし)はもちろんのこと、奇矯(ききょう)な話、猟奇的(りょうきてき)な話まで、まさに説話のオンパレード!『十訓抄』は、人生の機微(きび)に満ちた処世訓(しょせいくん)がつまっていて、昔も今も人というものが変わらないことを、しみじみと教えてくれます。

*滑稽=笑いの対象となる、おもしろいこと。おどけたこと。また、そのさま。
*奇矯=言動が普通と違っていること。また、そのさま。
*猟奇的=奇怪なもの、異常なものを捜し求めるさまや、奇怪・異常な気持ちを満足させるさま。「猟奇的な事件/犯罪/人」など
*機微=表面だけでは知ることのできない、微妙なおもむき(=味わい。おもしろみ)や事情。
*処世訓=生きてゆく上で役立つ教え。

【お勧め図書】◆和歌山県立高校入試問題出典

『知の体力』 永田 和宏 新潮新書



「答えは必ずある」などと思ってはいけない。“勉強”で染みついた呪縛(じゅばく)を解くことが、「知の体力」に目覚める第一歩になる。「質問からすべては始まる」「孤独(こどく)になる時間を持て」「自分で自分を評価しない」「言葉にできないことの大切さとは」―。細胞(さいぼう)生物学者にして日本を代表する歌人(かじん)でもある著者が、これから学ぶ人、一生学び続けたい人たちにやさしく語りかける。自力で生きぬくための本物の「知」の鍛錬(たんれん)法。

*呪縛=まじないをかけて動けないようにすること。また、心理的に人の自由を奪うこと。
*歌人=和歌を詠(よ)む人。また、それを職業とする人。
*鍛錬=きびしい訓練や修養を積んで、技芸や心身を強くきたえること。



『風に恋う』 額賀 澪 文藝春秋



かつては全国大会連続金賞、その象徴的存在としてマスコミにも頻繁に取り上げられた黄金時代を持つ、名門高校吹奏楽部。子供の頃に演奏会で魅了された幼馴染(おさななじみ)の茶園基(ちゃえん・もとき)と鳴神玲於奈(なるかみ・れおな)は入部したものの、現在の吹奏楽部にかつての栄光は見る影もない。そこへ突然、黄金時代の部長だったレジェンド・不破瑛太郎(ふわ・えいたろう)がコーチとして戻ってきて、一年生の基を部長に任命した。
部に渦(うず)巻く嫉妬(しっと)とプライド、大学受験のプレッシャー、才能への不安と選抜オーディションの恐怖。一年生部長を擁(よう)する名門吹奏楽部は今年、全国大会開催の地・名古屋への切符を手にする事ができるのか。
「高校時代が一番輝いてた、なんて言う大人にはなるなよ」―-コーチとして部活の真剣な舞台に戻ってきた瑛太郎は高校生との時間に何を見つけられるのか。
悔いのない高校生活とは。部活動にすべてを賭ける「今」は、どんな未来へと繋がっているのか。青春小説の名手・額賀澪(ぬかが みお)が紡(つむ)ぎだすリアルで美しい言葉たちが奔流(ほんりゅう)のごとくあふれ出し、高校時代の輝きを懐(なつ)かしむ全ての大人たち、部活動に青春をささげる中高生の胸に突き刺さる!
涙腺決壊(るいせんけっかい)の王道青春エンタメ小説!

*レジェンド=伝説。神話。言い伝え。
*渦巻く=多くの物事が、また、感情や思考などが激しく入り乱れる。
*嫉妬=自分よりすぐれたものをうらやんだりねたんだりする気持。やきもち。ねたみ。また、自分の愛する者の心が他に向くのをうらみ憎(にく)むこと。
**ねたむ=他人が自分よりすぐれている状態をうらやましく思って憎む。
*擁する=ひきいる。従える。
*奔流=勢いの激しい流れ。
*王道=物事が進んで行くべき正当な道。欠点のない方法、手段。



『伊曾保物語』 岩波文庫



1593年の天草本『イソポのハプラス』で初めて日本に紹介されたイソップは、江戸初期以来、各種の『伊曾保物語』の出版により広く日本中に普及した。誰もが親しんだ『イソップ寓話集(ぐうわしゅう)』を、江戸時代の人々と同様に、やさしい文語体の古文で読み、浮世絵師描くところの挿絵(さしえ)とともに味わう1冊。付録の『絵入教訓近道』など豊富な資料を集め、日本における多様なイソップ受容をたどることができる。

*寓話集=比喩(ひゆ)によって人間の生活に馴染み(なじみ)の深いできごとを見せ、それによって諭(さと)すことを意図(いと)した物語。
**比喩=何かを他の何かに置きかえ、説明すること。
(例)リンゴのように赤い頬(ほお==頬をリンゴにたとえている。
**諭す=物事の道理(=物事の筋道)をよく言い聞かせてわからせる。
**意図=何かをしようと考えること。
*文語体=昔の言葉で書かれ、前時代的で古典文学に用いられるような文章。
⇔口語体=現代の言葉で書かれている文章。
*挿絵=新聞・雑誌・書籍などで、文章の理解を助けたり、興味をもたせたりするために入れる絵。

【お勧め図書】◆奈良県立高校入試問題出典◆

『雑草はなぜそこに生えているのか』 稲垣 栄洋 ちくまプリマー新書



「抜いても抜いても生えてくる、粘(ねば)り強くてしぶとい」というイメージのある雑草(ざっそう)だが、実はとても弱い植物だ。それゆえに生き残りをかけた驚くべき戦略をもっている。厳しい自然界を生きていくそのたくましさの秘密を紹介する。

*粘り強い=よくがんばる
*戦略=戦争に勝つための総合的・長期的な計略。



『古今著聞集』 橘 成季 新潮社



*橘成季(たちばなのなりすえ)=鎌倉時代中期の文学者。従五位上。右衛門尉(うえもんのじょう)。大隅守(おおすみのかみ)、伊賀守(いがのかみ)などを歴任。建長6 (1254)年に著わした説話集『古今著聞集 (ここんちょもんじゅう) 』によって知られる。

*従五位=律令制の位階(いかい)の一つ。
**位階=基本的には地位、身分の序列、等級。
*守=もともとは7世紀半ば以降の律令制において成立した国司(朝廷に任命されその国の政務にあたる官吏=役人のこと)の職名。
室町時代以降は名前ばかりの官位(官職=官吏の職のこと、位階の総称)として、公家や武士の身分、栄誉の表示にすぎなくなり、明治維新まで続いた。

【お勧め図書】◆奈良県立高校入試問題出典◆

『となりの脳世界』 村田 沙耶香 朝日新聞出版



デビューから現在まで各紙誌(しし)に書いてきたエッセイを一冊にまとめた決定版。
小さな頃の思い出から、影響を受けた本や音楽、旅先での出来事、今まで気づかなかった勘違(かんちが)いに、コンビニバイトのこと。Twitterで話題の『「走らせている人」たち』も収録!

*紙誌=新聞・雑誌などの総称。



『読書の価値』 森 博嗣 NHK出版新書



なんでも検索(けんさく)できる時代だ。娯楽(ごらく)だって山のように溢(あふ)れている。それでも、本を読むことでしか得られないものがある―。著作発行累計(るいけい)1600万部を誇る人気作家が、並外(なみはず)れた発想力とアウトプットを下支(したざさ)えする、読書の極意(ごくい)を明らかにする。本選びで大事にすべきただ一つの原則とは?「つまらない本」はどう読むべきか?きれいごと抜きに読書という行為の本質を突く、唯一無二(ゆいいつむに)の一冊!

*娯楽=仕事や勉学の余暇にする遊びや楽しみ。また、楽しませること。
*溢れる=いっぱいになって、こぼれる。こぼれるほどたくさんはいっている。
*累計=部分ごとの小計を順次に加えて合計を出すこと。また、その合計。
*並外れる=普通の程度や状態とかなりに違っている。
*下支え=他者や他派の運動を支持・応援すること。
*極意=学問や技芸で、核心(=物事の中心となる大切なところ)となる事柄。
*きれいごと=表面だけを立派にとりつくろうこと。
*唯一無二=ただ一つあって、二つとないこと。



『日本の古典をよむ(15) 宇治拾遺物語・十訓抄』より「十訓抄」 小学館



日本の古典文学のベストセラーが現代語訳と原文でよめる『日本の古典をよむ』シリーズ第5回配本。読んでびっくり!の面白い説話の宝庫『宇治拾遺物語』と、教科書で作品名は習うけれど、現代語訳がほとんどなかった『十訓抄』をお届けします。 誰もが知ってる「こぶとり爺(じい)さん」「雀(すずめ)の恩返し」「わらしべ長者(ちょうじゃ)」や、芥川龍之介作「鼻」の話が『宇治拾遺物語』に出てくることをご存じですか?滑稽話(こっけいばなし)はもちろんのこと、奇矯(ききょう)な話、猟奇的(りょうきてき)な話まで、まさに説話のオンパレード!『十訓抄』は、人生の機微(きび)に満ちた処世訓(しょせいくん)がつまっていて、昔も今も人というものが変わらないことを、しみじみと教えてくれます。

*滑稽=笑いの対象となる、おもしろいこと。おどけたこと。また、そのさま。
*奇矯=言動が普通と違っていること。また、そのさま。
*猟奇的=奇怪なもの、異常なものを捜し求めるさまや、奇怪・異常な気持ちを満足させるさま。「猟奇的な事件/犯罪/人」など
*機微=表面だけでは知ることのできない、微妙なおもむき(=味わい。おもしろみ)や事情。
*処世訓=生きてゆく上で役立つ教え。



『言語コミュニケーションの四つの要素』 文化庁HP



コミュニケーションやコミュニケーションに関する力については、大きな期待が寄せられてきた
一方で様々な捉(とら)え方やイメージがあり、常に通用する正解がない。当報告では、情報や考え、気持ちを伝え合って共通理解を深める働き、「分かり合うためのコミュニケーション」に焦点化(しょうてんか)。

*捉える=物事の本質・内容などを理解して自分のものとする。把握する。
*焦点=人々の関心や注意が集まるところ。また、物事の中心となるところ。

【お勧め図書】◆兵庫県立高校入試問題出典◆

『唐詩選』より「次北固山下」 王湾 岩波文庫



*王湾=中国、盛唐の詩人。洛陽 (らくよう:河南省) の人。字は不詳。
**不詳=詳しくわからないこと。



『沙石集』 無住一円 岩波文庫



*無住一円=鎌倉時代後期の臨済宗の僧。字(あざな)は道鏡 (暁) 。無住は号。梶原景時の一族という。
**字=
(1)成年後、実名のほかにつける別名。
(2)文人・学者などが、本名以外につける別名。
**号=学者・文人・画家などが本名のほかに用いる名。



『曙に咲く』 蜂谷 涼 柏艪舎



津軽の商家に生まれた鶴は、教育熱心な両親と双子(ふたご)の兄とともに何不自由なく暮らしていた。やがて戊辰(ぼしん)の役が終わり、母を病で失った鶴は北海道に渡る決心をする。外国人技術者や政府の要人(ようじん)向けの、七重村郊外の峠下ホテルで働きはじめた鶴は、そこで開拓使御雇農業方(かいたくしおかかえのうぎょうがた)のアメリカ人エドウィン・ダンと知り合う。互いに惹(ひ)かれ合い結婚し一児をもうけるも、そんな二人に向けられる世間の目は冷たかった。時代の荒波に翻弄(ほんろう)されながらも一途(いちず)な想いを貫いた一人の女性の物語。

*戊辰の役=明治維新期、倒幕派と幕府派との間の一連の戦い。
*要人=社会に重大な影響が及ぶ立場や要職に就いている人物。
*開拓史=明治2年(1869)、北海道・サハリン(樺太)の開拓のために設けられた機関。米国人ケプロンほか多数の外国人の指導で各種の開発事業を行った。明治15年(1882)廃止。
*惹かれあう=互いに互いの魅力に惹きつけられるさまのこと。
*翻弄=思うままにもてあそぶこと。手玉にとること。
*一途=一つのことだけに打ち込むこと。ひたむきなさま。



『動的平衡2 生命は自由になれるのか』 福岡 伸一 小学館新書



生命の本質は、自己複製(じこふくせい)ではなく、絶え間のない流れ、すなわち動的平衡(どうてきへいこう)にある。鮮やか(あざやか)に喝破(かっぱ)した前著から2年。生物学の新しい潮流(ちょうりゅう)エピジェネティクスは、ダーウィン進化論の旧弊(きゅうへい)を打ち破るか。動物を動物たらしめた必須アミノ酸の意味とは? 美は動的平衡にこそ宿り、遺伝子は生命に対して、自由であれと命じている。さらなる深化(しんか)を遂(と)げた福岡生命理論の決定版がついに登場。

*自己複製=細胞やウイルスなどが、自身の複製をつくり出すこと。
*動的平衡=反応が停止した状態にあるのではなく、正方向と逆方向の反応速度が等しくなったため、見かけ上は反応が停止したように見えること。
*鮮やか=動作・技術が巧(たく)みで、胸のすくほど見事なさま。
*喝破=堂々と論じて(人の気づかない、隠したがる)真理を明らかにすること。また、非を大声でしかること。
*潮流=時勢の動き。時代の傾向。
*エピジェネティクス=DNAの配列変化によらない遺伝子発現を制御・伝達するシステムおよびその学術分野のこと。
*旧弊=古い習慣・制度などの弊害(へいがい)。
*深化=物事の程度が、深まること。また、深めること。
*遂げる=目的を達する。果たす。なしおえる。